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2022.05.01
5月坐禅会 壱
五月朔日(一日)、本日の早朝坐禅会はお二人の常連さんと三人で坐りました。
坐禅会の始まる前に、坐禅の基本「調五事」について分かりやすい説明書きがありましたので、みなさんにシェアしました。
早速、内容を取り入れて坐禅に良い影響があったそうです。
五事を調える(調五事)
調食・・・適度な食事をとる
調眠・・・適度な睡眠をとる
調身・・・身体を調える
調息・・・呼吸を調える
『天台小止観』(天台智顗が説いた止観についての説明書)では
「風」「喘」「気」「息」
「風」とは、息をしているとき、息の出し入れに鼻のところで音がするのが「風」。
「喘(せん)」とは、息をすると、鼻からの呼吸の音はしないが、息の出入が滑らかでなく滞りや途切れることがあるのが「喘」。
「気」とは、息をする音もなく、息が滞ることもないが、呼気と吸気がなめらかでないのを、「気」。
「息」とは、息をするとき音もなく、息が途切れたり滞ったりする乱れもなく、粗くもなく、息をしているのか、していないのか、分からないようになるのが「息」ある。
調心・・・心を調える
『天台小止観』では
「沈」「浮」「急」「寛」
「沈」とは、心中が昏暗。記憶もはっきりしない。頭も垂れ下がる。
・精神を鼻頭に集中し、心を散らさないように工夫する。
「浮」とは、心が揺れ動く。体も落ち着かない。つい他のことを考える。
・心を下方に向けて落ち着ける。精神を臍に集中する。
「急」とは、気が上方に向かう。胸が苦しむ。
・心を解き放つ。気はみな流れ下ると思う。
「寛」とは、心志がだらける。体が斜めにのめり込む。心が暗くなる。
・姿勢をきちんと正す。心を引き締める。心を一つの物に集中させる。
参考・「禅と出会う」〈春秋社〉 横田南嶺老師著