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2023.04.23
4月坐禅会 三
本日の坐禅会にはお二人ご参加下さりました。
春の清々しい早朝に、身体と呼吸と心を調える落ち着いた時間でした。
坐禅会中に、話題になった事は
今日の足利市議会選挙と、坐禅での手の組み方でした。
坐禅会では初めてご参加下さる方に建長寺発行「坐禅の手引き」を渡して説明いたします。
この手引きにも書いておりますが、坐禅するときの手は「右手の上に左手」を置いて軽く両拇指を合わせる「法界定印(ほっかいじょういん=大日如来の印相)」を組みます。
もしくは、小衲が建長寺僧堂で行っていた左手拇指を右手で包み込み臍の下に置く結手(けっしゅ・白隠流とも)です。
坐禅に初学者には結手が良いかもしれません。修行道場でも初めは結手から教わりました。
また、「右手の上に左手」は中国で確立したようで、
釈迦の生まれたインドでは「左手の上に右手」であったようです。
禅宗で現在も重んじている坐禅の作法、生活規則が記される最も古い史料『禅苑清規』(宋代1103年)では「右手の上に左手」と記されており、建長寺開山大覚禅師の坐禅儀でも同様です。
これはやや時代が遡り天台智顗(538-598)の『天台小止観』に由来するのでしょう。
また、インドでは逆であったようですが、インド人は左手を不浄の手と考えていることから、清浄な右手で不浄な手を圧すると考えたとも言われています。
参考までに。