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2022.04.18
「般若心経」を学ぶ
新年度(令和四年度)が始まりました。
非常勤講師を勤める足利大学付属高等学校では「宗教」の時間を担当しています。
今年は三年生を3クラス担当するのですが、学ぶ内容は「般若心経」です。
教科書として使用している本は、境野勝悟先生の「超訳 般若心経」です。
参禅者でもある境野先生特有の捉え方で般若心経をわかりやすく説いてあります。
高校の授業では、一句一句なるべくわかりやすく、興味を抱いてもらえるように努めていますが、実際寝てしまう生徒も多いです。。。
ブログでは、授業の講義も踏まえ、建長寺開山大覚禅師蘭渓道隆が記したとされる般若心経の注釈書「注心経」も紹介しながら専門的に書いていこうと思います。
そもそも、お経とは梵語「スートラ」が原語で糸やひもを意味し、仏陀の教えを文章にまとめたものを「スートラ」との語で呼ばれていました。
また、中国に仏教が伝わり漢訳されて「経(けい)」の漢字で表されますが、これは織物の縦糸(たていと)を原意とし、物事の根本を表します。
つまり、お経とは
人間が生きていくうえで、縦糸(物事の根本)となる大切な教えがしるされている書物
であります。
ちなみに、我が国では、聖徳太子(574~622)が遣わせた遣隋使・小野妹子(生没年不詳)が「般若心経」を持ち帰ったものが最古であるとされております。