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2023.01.02
大般若会
新年一月二日の午後二時から、「大般若会(だいはんにゃえ)」を行なっております。
本堂内に並べられた般若箱に納められている「大般若経(だいはんにゃきょう)」六〇〇巻を転読して一年の国家太平・五穀豊穣・家内安全・所願成就を祈願いたします。
福厳寺の大般若会は、参拝の皆さんに直接大般若経を転読していただく“参加型”の「大般若会」であることが特徴です。
大般若経は、「西遊記」でお馴染みの唐の三蔵法師玄奘が天竺(インド)に16年もの長き旅をして釈迦が説かれた重要なお経典を持ち帰り、翻訳されたものです。
その数は600巻にもなり、文字数は約500万字、あらゆる仏典中で最大,それも桁外れに大きいものです。そのお経を読経すると計り知れない時間がかかってしまいますので、「転読」という読み方をいたします。
転読とは、最初から最後まで読む<真読(しんどく)>に対して、経題と経の一部分だけを読んで全巻の読誦(どくじゅ)に代えることで、右左前後ろと経典をとめくり、真言(般若心経末文「羯諦羯諦波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶 」)を称えます。
この時、経典を転読するさいに起る風を浴びることも大きな功徳があると、信仰されていきました。
そうでありますので、僧侶だけが転読するのではなく、参加者の方にも転読して頂き般若の風を味わっていただきたいと、福厳寺では“参加型”の「大般若会」を致しております。
一巻、つづ転読して頂きましたら最後には大きな声で「降伏一切大魔最勝成就(ごうぶくいっさいだいまさいしょうじょうじゅ)」と唱えます。
おのれの煩悩、厄災を払いのける言葉を腹の底から唱え、清浄な身心に新年から成ることができます。
また、この時に祈祷した「般若札」は御参拝の方々、檀信徒各位に配布してご自宅の玄関やお仏壇にお供えいただき吉祥を招き災いを遠ざけてもらいます。
ぜひ、来年の「大般若会」にもご参加いただけると幸いです。