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2023.09.01
「かまくら春秋」9月号 「建長僧堂 雲水ものがたり」
暑かった8月も終わり、9月になりました。
9月は別称「長月」ですが、たしかに夜が少しずつ長くなってきた感があります。
さらに9月の別称として「玄月(げんげつ)」という呼び方もあるようです。「玄月」は9月の別称の他に、仏教用語として
真理のこと。真理の透徹したさまを月にたとえたことば。〔三論大義鈔〕
という意味があります。
ゆっくりと夜空を眺め、月を愛でる時間が多ければよいなと思います。
さて、9月号「かまくら春秋」での「建長僧堂 雲水ものがたり 六」では
「食堂(じきどう)」がテーマになっております。
修行道場(僧堂)で、入門当初非常に困ったのが、食事でした。
その作法や、先輩修行僧たちと共に食べる速さについていけず、大変苦労しました。
また、飯台看(はんだいかん)と呼ばれる配膳係になると、配膳作法を覚えなければならず、本当に大変です。ただでさえ、寝る時間が限られているところ、寝る間を惜しんで、仲間たちと練習していました。
身に付けるまで、必死でした。
でもそこには、正しく食事を頂く作法という大前提があります。
食堂での食事は、誠に尊い食事だったのです。
福厳寺本堂に、「かまくら春秋」は置いてあります。お参りのさい、お手に取ってお読みください。